2010年9月8日水曜日

百鬼夜行

京の街を夜な夜な奇妙な妖怪たちが練り歩く……

なんかワクワクしてくるなあ。
言ってみれば、平安時代のディ〇ニー・エレクトリカル・パレード?


『図説・百鬼夜行絵巻をよむ』(河出書房新社刊)読みました。

妖怪、大好きです。
妖怪といえば、水木しげる先生が大人気の昨今
ですが、もちろん先生の妖怪画集もすばらしい!
あの緻密さには本当に驚かされます。

でも古くからいろんな妖怪画が描かれてきていて、
特に室町時代に一大ブームがあり、多くの絵巻が
出回ったとか。
僕は中でも特に河鍋暁斎の妖怪画が好きで、気持ち
悪いんだけどどこか愛嬌がある妖怪たちには魅了
されてしまいます(下図 ↓ )。
水木先生はその最先端にいらっしゃるわけですね。

付喪神というのがいます。
「器物百年を経て、化して精霊を得てより、人の心をたぶらかす、これを
付喪神と号すと云えり」

長く使った道具に妖気が生まれて、妖怪に転じる、という言い伝え。
渋澤龍彦はこれをフェティシズムだ、と解釈してますが、確かにそうかも。
愛着と歳経たものへの尊崇と恐れから、人格(神格?)を与えてしまう。
そういう感覚って日本人(広くはアジア人)特有のものですね。

カマイタチとか九尾の狐とか、動物妖怪も好きですが、付喪神も面白い!
岡野玲子先生の「陰陽師」という漫画にも、琵琶の妖怪などがユーモラスに描かれています。


鶴亀堂としても、龍や髑髏だけでなく、今後日本や中国に伝わる妖怪たちを描いてみたい!
鬼もイイネ!

この本を読んで、改めてそんな気持ちにさせてもらいました。

2 件のコメント:

  1. わあ、面白い!
    すごく興味深いです。
    それにしても、ものに人格(神格)を与える感覚はアジア人特有のもの、だったんですね。知らなかった。
    怖いものって、不思議と魅力ありますよね。
    つるみさんの描く妖怪も見てみたいです♪

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  2. まつぼーさん

    やった!初コメント。ありがとうございます。


    ちょっといいかげんな書き方しちゃったかも。
    西洋でもどこでも、たとえば人形を人に見立てたり、そういうことはあるんでしょうけど、でも日用道具にまで神様がいるっていうのは、日本特有ですかね~
    (かまどの神様とか箒の神様とかいますから)

    妖怪、妖精、八百万の神様、いっぱい知りたい!
    鶴亀堂はこれからも勉強してまいります!

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